お子さんの年齢に合わせた予防を~年代別の小児予防~

年代に合わせた予防でお口の健康を保ちましょう

お子さんの歯の健康を保つためには、年代に合わせた予防が重要です。以下では、年代ごとにお口のケアのポイントをご紹介します。

妊娠中

栄養バランスのよい正しい食生活を

乳歯のもとになる組織は、妊娠7週目くらいからできます。妊娠中のお母さんのバランスのよい食事が、赤ちゃんの歯を作る基礎となるのです。妊婦さんの1日に摂取する理想的なカルシウム量は1,000mg程度。歯を作る栄養素であるカルシウムを、良質なタンパク質(肉・魚・卵・大豆など)から積極的に摂取するようにしましょう。

お口のトラブルに気を付けましょう

妊娠中は免疫力の低下やお口のケアが不十分になることにより、むし歯や歯周病といったトラブルが起きやすくなっています。特に歯周病菌は、陣痛に似た筋肉の収縮を引き起こし、早産や低体重児出産のリスクを高めます。また、出産後の母子感染を防ぐためにも日ごろから口腔ケアを心がけ、お口の中のむし歯菌を減らしておくことをおすすめします。

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乳幼児期

小さいころの歯みがきは「習慣付け」が一番の目的

お子さんが小さいうちは、自分できちんと歯みがきをすることができません。親御さんが毎日丁寧にみがいてあげましょう。一緒に楽しく歯みがきをすることで、毎食後、就寝前に歯みがきをする習慣が身に付きます。

「食育」でむし歯リスクを抑えましょう

食生活の乱れは、むし歯リスクを高めます。食育を通して健康な歯の発育を促しましょう。特に、糖分が多いお菓子は要注意。おにぎりや芋類などを上手に採り入れて、甘いお菓子ばかりにならないようにしましょう。味覚形成のためにも、薄味の食事、素材の味がわかりやすい食事がおすすめです。

予防のために定期検診を積極的に受けましょう

乳歯が生えそろうのは3歳くらいですが、このころが一番むし歯になりやすい時期。予防のために、できるだけ早めに歯科医院を受診しましょう。定期検診ではフッ素塗布などの予防処置を受けられるだけでなく、歯みがき指導や仕上げみがきの正しい仕方を教えてもらえます。

学童期

生えたての永久歯もむし歯に要注意

歯の生え変わり時期である、6~12歳の学童期。生えたばかりの永久歯は、乳歯と同様にむし歯菌が出す酸に対して抵抗力が弱い状態です。毎日のセルフケアである歯みがきと、歯科医院での定期検診で、むし歯を防ぎながら健やかな歯の成長を促しましょう。

歯みがきしにくい時期だからこそ仕上げみがきが大切

歯が抜けたり生えかけたりしているお口の中は、デコボコな状態で歯みがきがしにくくなっています。歯ブラシのあて方ひとつとってもコツが必要な時期。歯科医院での歯みがき指導で丁寧なみがき方を教わり、むし歯にならないようにしましょう。なお、小学校中学年くらいまでは、親御さんの仕上げみがきとチェックが必要です。

食材や調理、食文化に関心を持ち、正しい食習慣を身に付けさせましょう

毎日しっかり朝ごはんをとることで、学習への集中力も高まります。また、食事時間のリズム、栄養バランスを考えた食事、おやつのタイミングを自分で考えられるようになるとお口の健康を維持しやすくなります。お手伝いや調理体験学習などを通して、いろいろな食材や栄養素の特徴を学ばせるようにしましょう。

フッ素塗布は永久歯のむし歯予防にも有効です

フッ素入りの歯みがき剤やジェルなどを活用して歯質を強化し、むし歯を遠ざけましょう。また、定期検診で塗るフッ素は、市販のものより強力です。高い効果が期待できるため、乳歯だけでなく永久歯にも定期的に塗り、むし歯予防に役立てましょう。

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